「いじめてくれる君がすき」第1話 感想|怖いのは「1番気持ちいいの」じゃなくて「今までもいた」のほう
この記事には「いじめてくれる君がすき」 第1話のネタバレが含まれます。未見の方はご注意ください。
第1話の途中まで、読み続けるのしんどかったです。この感じ、まにお先生だ!ってなりますよね。
ゆづるからカエへのいじめの描写がずっと続くんですよ。墨汁、酒、タバコ。しかもいじめてる側の橘ゆづるに同情の余地を残さない描き方で、家が貧乏とか母親がひどいとか事情は出てくるんですけど、それで免罪されるようには一切書かれなくて、いじめをやめる理由すら「退学になったら親の顔を潰すから」。四十万カエのことは一ミリも考えてないんですよね。
ゆづるには一切悪気がない様子ですが、それが今後の展開を響かせる理由なんだなと感じました。
で、最後の数ページで全部持っていかれる
一迅プラスで無料で読めるので、まだの方は先に読んできてほしいです。
……読んできました?
ゆづるが飽きて距離を置いた途端、今度はカエが授業中に自分から漏らすんですよ。で、ゆづるが「誰に言われてやってんの?」って詰め寄ったら、返ってきたのが「違うよぉ」「自分の意志で漏らしちゃったの」。
は???
ここまで「かわいそうな四十万さん」として読んでたのが、全部こっちの勘違いだったってことじゃないですか。
「今までもいじめてくる人はいたけど」
で、このあとのセリフなんですけど。
「今までもいじめてくる人はいたけど」「ゆづるちゃんのいじめが1番気持ちいいの」
最初は後半に反応したんですが、よく見たら怖いの前半じゃないですか? 「今までもいた」。初めてじゃないんですよこの子。比較対象がある。ゆづるは1位ってだけで、唯一じゃない。
告白っぽい言い方はしてるけど、カエがゆづるを好きなのかどうかも分からなくて、「いじめが気持ちいい」のが先にあって、ゆづるはたまたま一番条件が良かった人、という順番なのでは。ここ第2話以降で普通に引っくり返る気もします。
ちなみにこのあとカエは、ゆづるが退学を怖がってることまで見抜いた上なのか分かりませんが、「先生にも親にも秘密にしてあげるから」って言います。守る側に回ってるんですよ。さっきまで床に押さえつけられて酒を流し込まれてた子が。
いじめの話じゃなかった
これ全部に対するゆづるの返事は、「キモ…」の一言だけ。ドン引きというか、困惑しながら言ってる感じで、そのまま立場がひっくり返ったまま第1話が終わります。
いじめてる側といじめられてる側が、最後の数ページで入れ替わる。前半をしんどい気持ちで読んできた分、驚きが大きかったです。いじめの話として読み始めたのに、読み終わってみるとそういう話じゃなかった。
タイトルの「すき」が誰の「すき」なのか最後で分かります。分かってからもう一回タイトルを見ると、印象がまるっきり変わりました。
次がいつ読めるのか分からないのが一番つらいです。カエがどこまで行くのかも見たいんですけど、それよりゆづるがどうなるのかが気になります。
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